よく使用される用語

ここでは、LEDビジョンやコンテンツ等でよく使用されている用語を紹介しています。

16:9は、幅16と高さ9の割合のアスペクト比のことです。これは今日のあらゆる種類のデジタルディスプレイおよび、そこで再生されるコンテンツの標準であり、旧式の4:3のアスペクト比に取って代わるものです。人間の視野は16インチ×9インチの長方形に似ており、人間工学によると、この比率は黄金比とよばれています。そのため、16:9はより没入感のある視野体験を可能にします。

画面の解像度というと、HD、Full-HD、4Kそして今や8Kといった言葉をよく目にします。以下は代表的な解像度の一覧です。現在主流となっている解像度は、Full-HD(1080p)ですが、今後4Kを主流とする時代がくると言われています。
 

 代表的な解像度
 名称  映像規格  解像度  走査方式
 HD  720p  1280×720 プログレッシブ
Full-HD  1080i 1920×1080 インターレース
 1080p 1920×1080 プログレッシブ
 4K  2160p 3840×2160 プログレッシブ
 8K  4320p 7680×4320 プログレッシブ

 

インターレース方式は、1枚の画像を、奇数の走査線と、偶数の走査線の二回に分けて表示させる方式で、飛び越し走査方式とも呼ばれています。二回に分けてはいますが、高速で表示させるため、残像効果で人間の目には1枚の画として視認することができます。
 

 
【インターレース方式のメリット】
■動きが速い映像でも滑らか。
 
【インターレース方式のデメリット】
■1枚の画像を2回に分けて表示しているため、一時停止した時映像がぶれて見える。
プログレッシブ方式とは、すべての走査線を上から順に1本ずつ表示していく表示方式のことで、順次走査方式とも呼ばれています。1枚の画像を2回に分けて表示するインターレース方式とは違い、1枚の画像を1度に表示します。

 
【プログレッシブ方式のメリット】
■一時停止しても画像がきれい。
■映像にちらつきが少なく滑らか。
 
【プログレッシブ方式のデメリット】
■フレームレートが低い場合、映像がカクカクして見える。
■映像の動きが速い場合、フレームレートを高くする必要があるためデータ容量が大きくなる。

モアレ現象は干渉縞とも言われ、特にカメラのレンズを通してみたときに、デジタルディスプレイ上に現れる複雑な格子模様のことを言います。これは、被写体の規則正しく整列した模様と、カメラの画素配列パターンが干渉しあって発生するものです。LEDディスプレイにおいては、高リフレッシュレートの製品を採用することで、撮影時のモアレ現象を抑えることができます。

リフレッシュレートとは、ディスプレイが1秒間で更新する画面の回数を表す数値で、Hz(ヘルツ)という単位で表します。例えば60Hzであれば、1秒間に60回画面を書き換えられることを意味します。LEDビジョンは、通常のモニターと制御方法が異なるため、通常タイプで1920Hz、ハイリフレッシュレートタイプで3840Hzと、通常のモニター等より数値が高くなります。カメラ撮影などでモアレを軽減したい場合はハイリフレッシュレートタイプを選択する必要があります。

フレームレートとは、1秒間あたりに表示される画像数のことで、fpsという単位で表します。上記のリフレッシュレートと混同してしまいがちですが、リフレッシュレートがディスプレイ側の性能に関する用語であるのに対して、フレームレートは、動画および再生機側の設定に関する用語です。フレームレートが高いほど、なめらかな動きの動画と言えます。例えばディスプレイ側のリフレッシュレートが60Hzであるのに対し、フレームレート120Hzの動画を放映しても、120Hzの滑らかさは表現できないため注意が必要です。

グレースケールとは、白から黒までの中間色の段階をあらわす言葉で、通常は8ビット(2の8乗=256段階)が多く用いられます。グレースケールの段階が多いほど、色の深みや明暗を細かく表現することができると言えます。

LEDビジョンの法定耐用年数は、法定耐用年数表にLEDビジョンの項目がないため、はっきりとしていませんが、税務署に問い合わせた場合、以下2種類のどちらかで回答されます。

 
  種類 構造又は用途 細目 耐用年数
候補1 器具及び備品 看板及び広告器具 看板、ネオンサイン及び気球 3年
候補2 事務機器及び通信機器 看板及び広告器具 電子計算機>その他のもの
5年
 

また、耐用年数については環境により左右されますが、平均すると設置後6年~8年経過した頃から故障が多くなる傾向にあります。

LEDビジョンの輝度は、cd(カンデラ)やnit(ニット)という単位で表現します。「1nit=1cd/㎡」です。視認するにあたって十分な明るさは、屋内用LEDビジョンは200~1,200nitsの範囲で十分ですが、屋外用LEDビジョンにおいては、直射日光のピーク時で8,000nitsが必要と言われています。しかし、このような高輝度は、各種パーツを酷使させることになり、LEDビジョンの寿命を大幅に短縮させることになり、また電力使用に対するコストも増加することから、屋外用LEDビジョンは通常5,000~6,000nits程のものが一般的となっています。

LEDビジョンの仕様において、金線と銅線という選択肢があります。これは、LED半導体に電気を流すために使用されるボンディングワイヤーの素材として、金を使うか銅を使うかというものです。金線は、品質に関するあらゆる点が銅線に勝っていますが、価格は高くなってしまいます。
 
■金線仕様のメリット
 ・酸化しにくく、屋外使用でも故障しにくい。
 ・高輝度でも消費電力が低い。
 ・放熱性能が高いため、高耐久。
 
■金線仕様のデメリット
 ・価格が高い。
 
屋外で銅線仕様のLEDビジョンを採用すると、故障率が高く結果的にメンテナンスコストが高くなるためおすすめできません。しかし、エアコンがある屋内使用等であれば、銅線仕様もコストパフォーマンスが良い選択肢と言えます。