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■大型ビジョン(LEDビジョン)の基礎知識
はじめに
大型ビジョンは、簡単に言うとパソコンモニターと同じで、
下写真のように、パソコンの画面やDVD、TVなど
モニターに出力できるものを表示させる事ができる、大型の屋外用モニターです。
▲Windowsデスクトップの一部が表示されています。
しかし、パソコンモニターとは使用用途と金額が大きく異なるため、
解像度、視認距離、画面サイズを、費用対効果を考慮しながら決定していく必要があります。
大型ビジョン(LEDビジョン)のピクセルについて
大型ビジョンは、ひとつひとつのピクセルが、LED(発光ダイオード)で作られています。
ピクセルとは、コンピュータでの画像における、色情報(色調や階調)の最小単位のことです。
下写真(Windows XPのマイコンピュータ)のように、コンピュータの画像は全て
ピクセルの集合によって表現されています。
大型ビジョンの1ピクセルは、RGBのLED球の集合で構成されています。
※RGB・・・レッド、グリーン、ブルーのこと。
LEDを使用している理由
大型ビジョンでLEDを使用する理由は、輝度の高いLEDを光源にすることで、
日光の明るさの中でも、視認できるようにするためです。
輝度が低いと、スマートフォンのように、日光の下での視認が困難となります。
▲LED(発光ダイオード)
LEDとは、電圧を加えることで発光する半導体素子です。
大型ビジョンは、ピクセル自体が発光するため
バックライト方式のモニターやTVとは、発光原理が異なります。
ピクセルピッチと解像度
大型ビジョンには、ピクセルピッチという概念があり、「解像度」と「視認距離」に関わります。
ピクセルピッチとは、隣接したピクセルにおける、同色のLED間の距離の事です。
ピクセルピッチが小さい程、面積あたりのピクセル数が多くなるため、
大型ビジョンの画面サイズが同一な場合は、解像度が高くなります。
同時に、使用するLED球も多くなるため、より高額となります。
大型ビジョンで高解像度を実現しようとすると、その分使用するLED球が多くなるため、より高額となります。
現在のAV用途における主流解像度は、Full-HD(1,920 pixel × 1,080 pixel)ですが
大型ビジョンで、この解像度を実現するためには、莫大なコストが必要なため
費用対効果の視点ではオーバースペックになりがちです。
下2つの大型ビジョンは、Full-HDではありませんが、
TVCMの放映を行っても、解像度の不足は見られません。
但し、あまりに小さな文字はつぶれてしまいます。
※写真クリックで拡大
▼画面サイズ
(W)8,320 mm × (H)4,800 mm (16mmピッチ)
▼解像度
(W)520 pixel × (H)300 pixel = 156,000 pixel
※ビル壁面3階部分に設置
▼画面サイズ
(W)6,400 mm × (H)3,840 mm (26.7mmピッチ)
▼解像度
(W)240 pixel × (H)144 pixel = 34,560 pixel
※5階建ビル屋上に設置
ピクセルピッチごとの適正視認距離には、以下の目安があります。
適正視認距離 = 「ピクセルピッチ × 1.16m」以上の距離
※この計算式では、ピクセルピッチをメートル換算する必要はありません。
※大型ビジョン設置場所~ターゲット地点(見せたい場所)までの距離が、適正視認距離になることが望ましいです。
例えばピクセルピッチが20mmの場合は
20mmピッチ × 1.16m = 23.2m
となり、あくまで目安ですが、23.2m以上の距離であれば、目の粗さが目立ちにくいということになります。
まとめ
1.解像度が高い程、大型ビジョンの画質は良くなるが、使用するLED球が多くなるため、高額になる。
2.LED大型ビジョン設置場所~ターゲット地点(見せたい場所)までの距離が、適正視認距離になる事が望ましい。
適正視認距離 = 「ピクセルピッチ × 1.16m」以上の距離
ピクセルピッチが小さい方が、距離を選ばず綺麗に見えるが、面積あたりの金額が大きくなるため
適正視認距離を考慮し、ピクセルピッチを選定する方がコストパフォーマンスが高くなる場合が多い。
※但し、最低限希望する解像度は確保する必要がある。
3.適正視認距離が許すなら、小さなピクセルピッチを選択するより
大きなピクセルピッチを選択し、同一解像度にする方が、
画面サイズが大きくなる分、視認効果が高くなる。